【シリーズ累計40万部突破!】『店長がバカすぎて』どんな話?元書店員が解説します!【レビュー】

書籍要約
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最近書店に行くと、メインコーナーに陳列されている気になっていた作品。

「店長がバカすぎて」

タイトルの”バカ”という文字が強烈なインパクトを放つこの作品はシリーズ累計40万部を突破した早見和真氏による小説です。

今回はこちらの小説をネタバレ無しでざっくり解説、そして簡単なレビューをしていきたいと思います!

「文字を読むのが苦手だな、、」という方でも一度物語の世界に入ってしまえば、最後までスイスイ読めてしまうとても魅力的な作品ですので、是非、こちらの記事を参考にして頂ければなと思います。

それではさっそくいってみましょう!

小説『店長がバカすぎて』とは?

「店長がバカすぎて」は作者「早見和真」氏による小説です。

2019年に発売された今作は2020年に「本屋大賞にノミネート」され一躍注目される作品となりました。
2024年現在、「店長がバカすぎて」、「新!店長がバカすぎて」の2作が発売されており、2作の累計発行部数は40万部を超えるなど、その勢いは現在進行形で加速しています。

書店員の日常を描いた今作は、「笑いあり、涙あり、共感あり」と、多くの方から絶賛される作品で、全国の書店のメインコーナーに立ち並ぶ人気作です。

※先月発売されたばかりの新刊「新!店長がバカすぎて」は1作目の「店長がバカすぎて」の続編。
 先に1作目を読んでから2作目を読んで頂いた方が良いですね。

また、小社PR誌「ランティエ」8月号(7月8日発行)にて、シリーズ3作目となる「さらば!店長がバカすぎて」の連載が決まっています。

あらすじ(ネタバレ無し!)

主人公は「谷原京子」28歳。東京吉祥にある「武蔵野書店」の契約社員。
超多忙で重労働、薄給に加え、お客様からのクレームは日常茶飯事。
そんな書店の店長は「山本猛」という名前ばかり勇ましい「非」敏腕店長。
「マジで辞めてやる!」
と店長の独特な人間性にイライラしながらも仕事と本が大好きな谷原京子とその周りの環境を描いたエンタメ作品。

ココが面白い!

さてここからは「店長がバカすぎて」の魅力を元書店員の私が素人ながら解説していきたいと思います!

「読者もイライラ?」店長の独特な人間性

物語は主人公「谷原京子」視点から山本店長の「非」敏腕な仕事ぶり、イライラポイントが語られていきます。

この「店長の人物像の描き方」が非常に秀逸な所がこの物語の魅力の1つです。

読者は谷原視点から店長を眺めることになり、書店の仕事の忙しさや現実も同時にインプットされながら店長の独特な人物像が露わになっていくので、気付いたら主人公の気持ちに共感しているんですよね。

いそうで、いない。絶妙なラインを行く登場人物

店長の山本猛をはじめ、物語には個性的な登場人物が沢山出てきます。

正社員、契約社員、アルバイト、社長、お客さん、小説家。

様々な役職、立場の登場人物同士の掛け合いの中で生まれる会話、アクションは実際の書店の業務と重なるリアルな面もある一方で、「いやいや笑そんなことある?笑」といったようなフィクション的な面白さも兼ね備えていて、”絶妙なライン引き”が物語の世界に引き込まれる要因、魅力の1つです。

奮闘する主人公に勇気を貰える

超多忙で重労働、薄給に加え、お客様からのクレームは日常茶飯事な書店員の仕事に向きあう主人公の「仕事への情熱」に勇気を貰えるところもこの作品の魅力の一つです。

誰しも仕事で上手くいかないこと、日常生活が上手くかみ合わない事があると思います。

谷原京子もその一人で、年齢的な面だったり、役職上の問題だったり、問題は山積みです。

しかし、そんな状況下でももがいて前に進もうとするその姿勢に、我々読者は共感と勇気を貰えるのです。

レビュー(全ての働く人に読んで欲しい)

ここからは記事のまとめも兼ねて、シリーズ2作を通したレビューを書いていきたいと思います。

1作目、2作目共に面白いです。
1作目は本屋大賞にノミネートされるだけあって、導入から結末までスムーズに読み切れる印象です。
2作目も1作目を踏襲して登場人物の人間性を描きながらも新たな登用人物によって更に磨きがかかった印象です。

2作を通して感じたのは、「仕事をするのは大変、だけど皆それぞれ懸命に生きている」という事実を客観的に改めて感じることが出来たことです。

『店長はいつも空気が読めないし、何を考えているのかよく分からず、主人公はイライラ───』

これは私たちの日常生活にも当てはまることだと感じます。

私たちは、どこまでいっても他人の気持ちを100%読み取ることは出来ません。
ただ、「自分と同様に周りも頑張っている」という事を知ることは出来ます。
それをこの物語は教えてくれたように感じます。

仕事や日常生活で他人に、「なんでそんなことするの?」「なんでそこでミスするの?」とイライラしてしまう時に、一度客観的な視点に立ち返って、「相手も人間で、様々な考えがあって行動しているんだ」ということを振り返らせてくれる、そんな1冊(実際は2冊だけど)だと感じました。

2作共に文庫化されていて、とても読みやすい物語だと思いますので、是非、お近くの本屋さん、電子書籍で呼んでみてくださいね!!!

それでは!!

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