【8/28発表!】歴代「次にくるマンガ大賞」受賞作から読み取る流行漫画の2つの条件とは

オススメ漫画!
スポンサーリンク

こんにちは。げんからんです。

8月も折り返し地点。漫画好きの方にとっては注目のイベント、「次にくるマンガ大賞」の発表が月末、8/28にあるんです。

今回は発表に先駆けて、歴代の大賞受賞作品から流行の漫画がどのように移り変わっているのかを考えてみたいと思います。

簡単・簡潔を意識して約3分前後で読み終える分量になっておりますので、是非最後までご覧ください!

「次にくるマンガ大賞」とは

「次にくるマンガ大賞」とKADOKAWAグループが2014に創設した「ユーザー参加型のマンガ賞」です。
出版社の編集者や関係者が選定する従来の推薦型の賞とは異なる、「読者が推薦し、読者の投票で大賞が決まる」マンガ賞です。

5月のエントリーから始まり、ノミネートされた作品の中から約2週間の投票期間を経て、来る8月末に大賞が決まるというおおまかなスケジュールです。

「コミック部門」と「Webマンガ部門」で分かれており、連載時期の新しい作品がエントリー要件となっているので、まさに「マンガのトレンド」「日本のマンガの”今”」が分かるそんな賞です。

次にくるマンガ大賞 2024
これからもっとくるに違いない!次世代ムーブメントを起こすであろう「次にくる」漫画をマンガファンによる作品エントリー&投票を通して決定!紙もWebも、みんなの投票で「次にくる」マンガが決まる!

歴代大賞作品を分析していこう!

さて、ここからは2015年の第一回からの受賞作を「ジャンル」、「連載雑誌」、「出版社」、「現在のメディア化の状況」、「連載状況」といった情報に分類して分析していきましょう。

これらを表にまとめると以下のようになります。

年度部門タイトル作者出版社連載雑誌or掲載場所ジャンルメディア化状況連載状況
2015コミックス僕のヒーローアカデミア堀越耕平集英社週刊少年ジャンプバトル・アクションアニメ化本誌完結
2015WEBマンガヲタクに恋は難しいふじた一迅社pixivコミックラブコメアニメ化・映画化完結(全11巻)
2016コミックス背すじをピン!と ~鹿高競技ダンス部へようこそ~横田卓馬集英社週刊少年ジャンプ青春・スポーツ完結(全10巻)
2016WEBマンガトモちゃんは女の子!柳田史太星海社ツイ4ラブコメアニメ化~8巻
2017コミックスかぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~赤坂アカ集英社週間ヤングジャンプラブコメアニメ化・映画化完結(全28巻)
2017WEBマンガうらみちお兄さん久世岳一迅社pixivコミックブラック・コメディアニメ化~10巻
2018コミックス来世は他人がいい小西明日翔講談社アフタヌーンギャグ・ラブコメアニメ化~8巻
2018WEBマンガ先輩がうざい後輩の話しろまんた一迅社pixivコミック・Xラブコメアニメ化完結(全12巻)
2019コミックス薬屋のひとりごと原作:日向夏 キャラクター原案:しのとうこ 作画:ねこクラゲスクウェア・エニックス月刊ビッグガンガン中華風ミステリー・ラブコメアニメ化~13巻
2019WEBマンガSPY×FAMILY遠藤達哉集英社少年ジャンプ+コメディアニメ化~13巻
2020コミックスアンデッドアンラック戸塚慶文集英社週刊少年ジャンプバトルアクションアニメ化~22巻
2020WEBマンガ僕の心のヤバイやつ桜井のりお秋田書店マンガクロスラブコメディ・学園アニメ化~10巻
2021コミックス【推しの子】原作・原案:赤坂アカ 作画:横槍メンゴ集英社週刊ヤングジャンプサスペンスアニメ化~15巻
2021WEBマンガ怪獣8号松本直也集英社少年ジャンプ+バトルアクションアニメ化~13巻
2022コミックスメダリストつるまいかだ講談社月刊アフタヌーン青春・スポーツアニメ化~10巻
2022WEBマンガスーパーの裏でヤニ吸うふたり地主スクウェア・エニックス月刊ビッグガンガンヒューマンドラマ~5巻
2023コミックス生徒化にも穴はある!むちまろ講談社週刊少年マガジン学園コメディ~7巻
2023WEBマンガ気になってる人が男じゃなかった新井すみこKADOKAWAXヒューマンドラマ~2巻

コミックス部門は集英社が強い。WEB部門はXが可能性を広げる。 

まずはじめに、受賞作品の出版社を見ていくと、コミックス部門は集英社のジャンプ作品の受賞が圧倒的に多いことが分かります。
 どれも今やビックタイトルとなった作品ばかりで、メディア化されて更に伸びた印象のある作品ばかりですね。
 WEB部門では、2020年以前はpixivで伸びた作品が多い点から、一迅社の作品の受賞が多い傾向にありましたが、20年以降は出版社各社が電子書籍にも力を更に入れ始め、漫画アプリの普及から、本誌ではなく、アプリ発の作品が台頭するようようになりました。

 直近では、Xでの「#マンガが読めるハッシュタグ」から生じた「バズリ」から大きな反響を受け、受賞に繋がった作品もあることから、読者層が雑誌からデジタルに映っていることは明確だろう。

どんなジャンルがウケやすい?

 受賞作全体を見ると、「ラブコメ」と「ヒューマンドラマ」系の作品の受賞が多く、心温まる作品の人気が高いように見られますが、一方で、「【推しの子】」や「怪獣8号」といったダークサイドな一面のある作品も受賞傾向にあります。

ここで、MMD研究所が2022年11月に実施した「WEBTOON(ウェブトゥーン)利用者に関する調査」を見てみると、「WEBTOONでよく読むジャンル」の質問で全体で最も多いのが、「恋愛」次いで「SF・ファンタジー」「アクション・アドベンチャー」といったデータが出ています。

このことから、「次にくるマンガ大賞」は読者投票である為、上記のように一般的によく読まれるジャンルの作品が大賞に選ばれる可能性が高いと考えられますね。

参考文献:「MMD研究所「WEBTOON(ウェブトゥーン)利用者に関する調査」2022/12/05
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2152.html

「次にくる」はマンガのトレンド。次回の受賞作はどうなる?

 ここまで、ジャンルや出版社などの視点から考えてみましたが、マンガは10代、20代に多く親しまれる娯楽で、今の10代、20代は生まれた時からインターネットがあり、学生時代からスマホやSNSがある世代です。
 そんなSNSやインターネットの普及は情報の取得のし易さといったメリットがある一方で、過度な情報摂取により、「情報過多による疲れ」それによる、「社会への達観」があるとも言えます。
 そのような世代にとってウケる作品は「”社会の残酷で嫌な一面、黒い部分に共感したい”と思える作品」、またはその真逆の「”世の中の理想、幸せってこういうものだよね”というファンタジー」というどちらにも極端な作品が好まれるのではないかと考えています。

流行マンガに共通する2つの条件

 それでは、これまでの点を踏まえて、「次にくるマンガ大賞」で受賞作=流行マンガと仮定して、ヒット作品に共通する事柄を考えてみたいと思います。

 私が考える昨今のヒット作の条件は以下だと思います。

「極度な暗い描写のある作品」または「世の中の理想」といった極端とも取れる明暗描写

SNSを通じたマーケティング

 1つ目は上記の項目で触れたようなマンガを読むマス層の考え方に合わせたアプローチを上手に具現化した作品であるという意味です。
 【推しの子】や薬屋のひとりごとは、いわゆる社会の闇、ダークサイドな一面との共存を表現するのに長けている作品と感じます。
 一方で、人気ジャンルの傾向からも分かるように、優しい世界や一種の理想郷を描いた作品はマイナス面が過剰にピックアップされがちな現代から逃れる場所としての魅力があるのではないかと考えています。

 2つ目はSNSを通じたマーケティングです。
 SNSが発端の作品の有無に関係なく、多くの読者に届ける為のマーケティングが重要だと考えます。
 現在の読者層が紙から電子に移行している為、いかに良い宣伝を行い、「バズり」に繋げ、自身の作品に引き込めるかという部分が現在の流行マンガに共通している事項の2つめだと捉えています。
生徒会にも穴はある!では、賞受賞後ではありますが、印象的なPVをSNS上で公開し、1カ月で4.8万リポストを記録する状況となっています。↓↓

ここまでの記述は全て、個人の見解です。私個人の意見としては、流行の作品はもちろん面白くて良い作品なのですが、受賞していない作品やバズっていない作品がダメという事は全く無いと思っていますし、私が挙げた条件を外れた面白い作品は山ほどあると思うので、一つの参考にしようかな、くらいに思って頂ければと思います。

 「次にくるマンガ大賞」受賞作は近年ではほぼすべての作品がメディア化され、大ヒットを飛ばしているので、いち早く面白いトレンド作品が読みたいと思っている方は8/28の受賞作品の発表を是非見て頂ければと思います!

次にくるマンガ大賞2024 受賞作品発表会 生中継
マンガの未来を担う新たな才能を発掘する「次にくるマンガ大賞 2024」の発表会が8月28日に開催さ...

今回は以上です。今後もこちらのサイトでは私が気になったコンテンツや気になった情報をピックアップしていますので、是非今後ともよろしくお願い致します。


タイトルとURLをコピーしました